はじめに
電子契約で使われるタイムスタンプは、署名者の氏名を示す電子署名と同じものではありません。一般に、対象データがある時点に存在し、その後に変更されていないことを確認するための時刻情報として利用されます。
電子署名、システムの操作時刻、電子タイムスタンプを別の記録として理解すると、何を証明できるかを説明しやすくなります。
役割を分けて保存すれば、長期保存文書の検証設計が明確になり、単なる画面時刻を過大評価するリスクも減らせます。Nota Signは、署名済み文書、証明書、タイムスタンプ、監査ログを一つの署名フローに関連付けます。
三つの「時刻」を区別する
画面に表示された送信時刻や完了時刻は、サービスのイベント記録です。電子署名には署名処理に関する時刻情報が含まれることがあります。さらに、時刻認証業務によるタイムスタンプを付与するフローもあります。
表示された日時だけを「認定されたタイムスタンプ」と呼ばないことが重要です。
署名とタイムスタンプを別々に検証する
証明書ベースの署名では、署名者、証明書の状態、署名対象の完全性を確認します。タイムスタンプを利用している場合は、タイムスタンプトークン、時刻認証事業者、対象データ、検証結果を別に確認します。
タイムスタンプが付いていても、署名者の権限、契約内容、法的有効性まで自動的に証明されるわけではありません。逆に、すべての電子署名で同じ種類のタイムスタンプが必須というわけでもありません。文書の目的、署名方式、保存要件、長期検証の必要性に応じて選びます。
保存時に関連付ける記録
長期保存では、署名済み文書だけでなく、後から検証するための情報を同じ案件 ID で関連付けます。
- 署名済み文書と版番号
- 署名者、認証、署名日時
- 証明書と検証結果
- タイムスタンプの発行者、時刻、検証結果
- 監査ログと検証に使ったツール
- 検証日時と担当者
証明書や暗号方式の変化を考慮し、長期検証が必要な文書では、利用するサービスや保存規程に合った検証データを保持します。
タイムスタンプを含む長期検証向けの設定を検討したい場合は、Nota Signへご相談ください。
まとめ
電子契約では、操作ログ、電子署名、タイムスタンプを役割ごとに分けて検証・保存します。それぞれが何を示すかを明確にすれば、時刻情報を過大評価せず、必要な証跡を適切に残せます。





