はじめに
契約書の改ざん対策は、ファイルを編集できない場所へ置くだけでは不十分です。承認前の変更、署名後の変更、正当な変更契約を分け、誰がどの版を承認・署名したかを追跡します。
改ざん検知と版管理を分ける
電子署名の検証は、署名対象の内容が署名後に変更されていないかを確認する手段です。版管理は、署名前の草案、レビュー、承認、差替えを追跡する統制です。片方だけでは契約全体の経緯を説明できません。
| 段階 | 主な統制 |
|---|---|
| 作成 | 権限、変更履歴、レビュー |
| 承認 | 版番号、承認者、固定版 |
| 送信 | 文書ID、宛先、署名者、欄 |
| 署名 | 認証、署名イベント、完全性 |
| 保存 | ハッシュ、監査ログ、アクセス、バックアップ |
| 変更 | 新版、変更理由、再承認・再署名 |
検証結果を記録する
証明書ベースの署名では、署名者、証明書、信頼チェーン、署名対象の完全性、タイムスタンプ等を方式に応じて検証します。単なるファイルハッシュは同一性確認に有用ですが、それだけで誰が署名したかは示しません。
署名前後のPDFは署名データの追加によりファイル全体のハッシュが通常異なります。署名後の完全性は署名検証で確認し、各版のハッシュは別々に保存します。
異常時の処理を決める
検証失敗、宛先誤り、署名者変更、内容訂正が発生したら、署名済み文書を直接修正しません。依頼を停止し、原因、影響、旧版、新版、承認、再署名を記録します。
Nota Signは版と署名イベントの管理を支援できますが、すべての改ざんや不正を自動的に防止・判定するものではありません。
まとめ
契約書の改ざん対策は、版管理、電子署名の検証、アクセス、監査ログ、異常時対応を組み合わせます。署名済みファイルを上書きせず、変更は新しい版として追跡してください。
次のステップ
対象文書の準備には契約テンプレートの案内を、署名方式とワークフローの確認には電子署名製品の案内を参照できます。






